私の中学校時代はあまり楽しくもなかった。
ただ、同じクラスになったからってだけで友達になり
クラスが別れると話さなくなる。
当然、親友なんて呼べる人もいなかった。
『聞きたい…』
私たちは近くの公園のベンチに座った。
公園には小さな子が数人いて、サッカーをしていた。
その中にはなかなか輪に入れずに、1人その光景を見ている男の子がいた。
そう、私もその子と同じだった。
なかなか輪に入れずにいた。
そんな私に手を差し延べる人なんていなかった。
その瞬間、碧斗は立ち上がりその男の子の前に行った。
『サッカーやんないの?』
しゃがんで男の子と目を合わせて、優しい声で話しかけた。