駅まで3人で帰り、真紘と別れて電車に乗った時、碧斗が口を開いた…




『あいつ…さっきまで笑ってたけど
たくさん泣いたんだろな…』




車窓から見えるオレンジ色に染まった空をみつめた碧斗。


今もこうして誰かが何かを思い、空をみつめている。


好きな人を思ったり

反対に

悲しくて泣いてる人も…


でも、なぜだろう?


悲しいとき、切ないときに人は空をみつめる。


私もその一人だ。




「真紘が一番、辛いよ…」





好きな人を一番に想い、渚さんを笑顔にさせたくてたくさん笑ってたと思う。


その反面、たくさん泣いてたに違いない…


辛くて、毎日挫けそうで、その繰り返しでいつの間にか笑う事もしんどくなったのかもしれない。




『笑っとけばいいことある。
そう思って生きなきゃ、人生キツくなる。』





碧斗の言った通りだ。