『その3日後、渚は息を引き取った…』
そこまで話すと、彩葉は大粒の涙を流していた…
『彩葉…』
俺は彩葉に触れようとしたが、彩葉は一歩下がった…
「渚さんが悲しむ…」
『ばか…。
渚は俺にこう言った、
「これから先、私の事を話す時が来て、もしその女の子が泣いてしまったら
抱きしめてあげて。」と』
渚は笑って言ったんだ。
そしてふと脳裏に渚の言葉が流れた…
「私は真紘が覚えててくれればいいの。
だから、私が死んでも笑顔を絶対無くさないで。」
その言葉をふと思い出した。
“笑顔”…
俺は彩葉を静かに抱きしめた…
渚…。
今思い出したよ。
俺、ちゃんと笑うから。
空から見ててよ。
-真紘 side end-