大丈夫だよ
戻ってきてくれるんでしょ?
ちゃんと信じて待ってるから。」

そう言うと安心したように笑顔になった彼。

最後にその笑顔はずるい。

最後に聞いた彼の言葉。

「ほんとに大好きだったよ、バイバイ」

「…うん」

最後は下を向いてしまった。

でもちゃんと最後は笑えた。

ほんとに彼は最後まで優しくて
滅多に見せない涙を見せてくれた。

自分を忘れさせない為に最後までずるい人だった。

顔がかっこいいわけでもなく
性格が凄くいいわけでもない

でも私はそんな彼の事をどうしようもなく愛してしまった。

ほんとに大好きだった。

それはこれからも一緒だと思う。

私はこれからも戻ってくるはずのないずるい人を待ち続けるんだろうな。

いつか「愛してた」と言えるようになるまでは。