トランスジェッターの苦悩

優湊は、生まれながら、自分が男であると思っていた。

そして、その男であるということに、誇りを持っていたからこそ、優湊は人前でも、堂々と胸を張れた…。

小学4年生になり、初潮を迎えるまでは…。

初潮が来ると、胸が膨らみ、生理が来る…。

否応無しに、優湊は自分が身体だけ、女として意識せざるを得なかった…。

その時の心の傷心ぶりは、目におえなくて、よく、優湊の担任の先生は、励ましてくれた。

それが、逆に辛さが増し、優湊にとって、性自認上の男としてのプライドが許せず、自虐的な考え方しか出来ず、自らを傷付けることにもなった…。

腕でガラスを破り、自分を痛め付けようとした。

そこまでに、戸籍上女であるのが、嫌だったのである。

それから、トランスジェッターとしての苦悩が、始まった。