「大丈夫?」

「…うん。ありがとう、樹坂君」

「まさか痴漢とかな…俺びっくりした」

「怖かった…もう、嫌だ…」

「もう、大丈夫だから」

ぽんぽんと、背中をさすってあげる。

人はこんなにあったかいのか?

「…家、どこ?」

「え?」

「送る」