「樹坂君どこから来たの?」

「…えっと、高知かな」

「へー!高知なんだぁ」

しんどい。人間ってこんなんか?

さっきから質問攻めにあっている。

もうやめてくれ。

「わかんないことあったらなんでも言えよ!な?」

「あ、ありがとう」

隣の、柚花さんは。

読書をずっとしている。真剣に。

不思議な雰囲気を漂わせている。

人間が嫌いな俺が始めて、
人間に興味を持ったかもしれない。

いや、それはないな。