俺は少し待ち、またインターホンを押す

さっきのあれはもう収まったみたいだ。

あ、応答があった。

「あの、柚花さんのクラスメイトの
樹坂です!手紙を届けにきました!」

「…そうなの。少し待って」

ガチャっと扉が開く。

お母さん、か。

確かに似ている。

「娘に手紙?」

「はい」

「渡しておくわ。ありがとう」

「は、はい」

なんだこの人….

猫被ってる?なんか笑顔ひきつってるし。

「…雪音の友達?」

「そうです」

「ふーん…そうなの。まあ、ありがとう」

扉が閉まった。

この家族、何かある。

柚花さん、大丈夫じゃない…