「…誰だよ?」

「え…」

「誰につけられた」

そう言って腕にぐっと力を加えられる。

「…お前さ、誰が好きなわけ?」

「っ…」

風雅にまっすぐ見つめられて立ちすくんでしまう。

「俺に告っといて」

「!!」

「…もう気ぃ変わったわけ?」

そんな…こと…

「違…「まあどっちでもいいけどさ。
関係ねぇし」

ガシャンとなにかが壊れた気がした。

「関係ないって…「ないだろ。あんの?」

そう言って私を見つめる風雅を見て涙が溢れた。

「ならっ…いいじゃないっ!放っておいてよ…!」

私はそう言うと風雅の手を振り払って洗面所を出た。

もう知らない…

関係ないなんて、ほんとに私に興味ないんだ…

ドアをバタンとしめてその場にうずくまる。

私っ…もう諦めようかなっ…

私は膝に顔をうずめて唇を噛み、声だけを我慢して涙を流した。