恋ってこういうことなんだなって、

改めて教えてくれるような笑み。

「百合、そろそろ家帰らなくていいのか？」

そこで高木君が顔を出す。

「あっ、ほんとだ！
先輩！なので私頑張ります！
誤解されてるなら解きます！
話聞いてくれてありがとうございました！」

百合ちゃんはそう言うとにっこり笑って去っていった。

百合ちゃんが出て行った後、

私は知らず知らずのうちに風雅を見つめていた。

周りの音は聞こえない。

風雅だけがはっきりと私の目に移る。

やっぱり…好き。

その想いでいっぱいになった。

高木君が私の目線の先を見て、拳を握っているのに気付かないくらい…