そうして新学期。

風雅とは時間をズラして登校して席に着く。

「おはよう佐久良」

「あ、高木君…おはよう。久しぶり…」

そう言うと席に着いた高木君が首を傾げる。

「新学期早々元気ない?
どうした?」

う…爽やかすぎて直視できない…!

「う、ううん…
なにも…」

でもその爽やかさでも話す気にはなれないかな…

「そういえば転校生来るらしいよ」

「そうなんだ…」

転校生かぁ…

あんまり興味ないなぁ…

なーんて、転校生に失礼か。

…でも、今は風雅のことしか考えられないよ…。

私はため息をついて窓の外を眺めた。