奈津はお土産をくれたあと少し話をし、

夕飯時に帰っていった。

奈津を見送った後、リビングに戻るとむすっとした風雅。

…そういえば機嫌悪くなって出て行っちゃったんだよね…。

「…風雅」

「…あ?」

うっ…

「あ、あの〜…茉侑ちゃんのこと…ごめん…」

そう言って俯く。

「…別に…」

風雅はそう言うと立ち上がった。

「お前も絡まれてんだろ?」

風雅はそう言うと私の頭をポンポンと撫でる。

ドキっ……

「…家のこととか言われてるんだろうけど…
お前はここにいていいんだからな」

そう言った風雅の表情にはもう不機嫌な要素はなく、代わりに優しさが滲んでいた。