「ほら!結芽もそう言ってるじゃない?
行こ!服着替えてくるから待っててね〜」

そう言うとルンルンで服を選んで部屋に入って行ってしまった。

「…おい結芽」

「…なによ」

風雅の方を見ずに答える。

「なんであんなブスと出かけなきゃなんねーんだよ。暑いっつーの」

「し、仕方ないでしょ?
これ以上リビング汚したくないの!」

「俺は生贄か!」

「そうよ!」

ベーだベーだ!!

勝手に茉侑ちゃんと二人っきりで出かけてこればいいのよ。

…二人っきりで…

「おい、なにしょんぼりしてんだよ」

「べ、別にしょんぼりなんかしてないもん!」

「どう見てもしてるだろ」

「してません!」