「…あのさ」

「は、はい!!」

急に口を開いた風雅に驚いてつい敬語になってしまった…

焦っていると風雅がこっちを振り返る。

「なんで敬語?
…つか、今日なんで体育館来てた?」

う…なんか機嫌悪い…

っていうか、風雅を見に来ました〜なんて口が裂けても言えない!!

「え、えーっと、奈津がね?
ちょっと見に行きたいっていったから付き添いっていうか…」

心の中で奈津に謝りながら小さな声で話す。

「…へえ」

風雅はそれだけ言ってまたスタスタ歩いていく。