「もう滲み出てるね、一条君が好きって」

「えっ!?」

滲みでてた…ってそんなに!?

「ふ、風雅にも気づかれると思う…?」

「あー…それはないわ。
一条君、だいぶ鈍いみたいだし」

その言葉にほっと息をつく。

…って、なんで風雅が鈍いって知ってるのよ。

っていうか鈍いの?

ピー!!!

終了の合図の笛が鳴り、はっと下を覗く。

みんなは服の裾で汗を拭ってスポーツドリンクを飲んでいる。

うわあ…みんなほんとイケメンだなぁ…

と、

「あれ、ゆめちゃーん!?」

そう叫ぶ声が聞こえて声のした方を見ると…

「み、水瀬君!!」

水瀬君がこっちを見て手を振っていた。