「泣くな。
お前の両親が守らないっていうならお前は俺が守ってやる。俺が守ってやるから…泣くな…」

そう言うと風雅がぎゅっと私を抱きしめた。

これだ…

この感覚、覚えてる…。

まだ5歳だったのに、必死に私を抱きしめながら

『泣かないで!泣かないでよ!ぼ、僕がいるでしょ!?僕が守るから!』

って…

言ってくれたよね。

口調も体つきも変わったけど…

やっぱり風雅は風雅なんだなぁ…

そして自覚した。