「結芽…?」

風雅が私を呼んで、おーい、という風に私の前でぶんぶん手を振る。

「っ…な、なに…?」

「何ってお前…どうしたんだよ?
ぼーっとして」

「べ、別になんでもないよっ…」

そう言って顔をそらしたけど風雅は私をじっと見る。

「結芽」

「なに?」

「はぁ…どーした?」

う…

やっぱり風雅にはお見通し…?