「本当にありがとうございました!!」

無事に親が見つかり、二人に頭を下げられている風雅と私。

浴衣の大人はやっぱり少なくて、

声をあげて探すと間も無くして見つかった。

「いえいえ、礼になんて及びませんよ」

風雅はそう言って男の子の頭を撫でた。

「よかったな、見つかって」

「うんっ…!」

そう言って笑う男の子を見て、またもや胸が痛む。

「では、本当にありがとうございました」

二人の親はそう言って頭を下げて、

男の子と片手ずつ手を繋いで去っていった。

そんな3人の姿を呆然と見つめる。