「ほら、ね?」

そう言って綿菓子を差し出してくる結芽を見てさらに鼓動が高鳴る。

「っ…わーったよ。一口だけな」

「うんっ!」

結芽はそう言うと俺に綿菓子を食べさせた。

「!?」

「美味しい?」

結芽は首を傾げながら聞いてくる。

…っ…

「…甘ぇ……」

「だって綿菓子だもんっ!」

そう言ってクスクス笑う結芽。

…こんな…結芽なんかを可愛いって思うとか…

「…ぜってぇおかしい」

「えっ?」

「…なんでもねぇよっ」

俺はそう言うとフイッと目をそらして、

胸がドキドキなっているのを必死で抑えようとする。