とりあえずトレイをサイドテーブルに置き、

椅子を取って

風雅のベットの側に持ってくる。

私はその椅子に座って

おかゆの入ったお椀を持った。

風雅は少し目が覚めてきたのか、

ゆっくりと体を起こして

枕にもたれるように座る。

それを確認して、

私はおかゆを掬ったスプーンを

風雅の口元に持っていった。

「はい、どうぞ」

そう言って微笑むと

風雅が急にかぁーっと赤くなった。

「なっ…ゴホっ、ゴホっ…アホかお前っ…ゴホゴホっ…」

「ど、どうしたの?ほら早く…」

「アホかーーー!!」

風雅がそう言って

ペシッと私の頭を叩く。

「ちょっとぉ!?なにすんのよ!!」

「ゴホっ…お前こそっ…なにしてんだよ!」