そう言ってグイグイ押して

キッチンから追い出す。

「はぁ!?ちょ、マジでわけわかんねぇ!」

「い、いいから!
女の子のプライドが傷つく!!」

「余計にわけわかんねぇよ!」

わけわかんなくていいよもう!

ほんとに悔しいんだからね!

…と

「わっ…」

不意に体が傾いて

「ちょ、なにして…」

…トンッ……

「っぶねー…」

サラッと私の目の前で

風雅の黒い髪が揺れた。

こ、こ、これって、これって…

"リアル壁ドン"…!

「ったく、何してんだよ」

そう言って私の顔を覗き込んでくる

風雅をみてかぁーっと

顔が赤くなっていくのがわかった。