「……これが。」

そんなにすごい物だったのか…
瑠那は不思議な思いで指輪を見つめた。



「あぁ。
…あんたこの先、
いろんな奴に狙われることになる」

燦護の挑発的な物言いに
瑠那は反射的に疑問をぶつける。

「なんでですか?」

「これらの指輪を見つけた奴には
褒美が与えられるからな。」

「ーっ」


瑠那は自分に直面した現実に
途方も無い絶望感に襲われた。

誰も味方のいない世界に
むしろ敵ばかりなのだ。

さっきの盗賊ですら倒せないのに…


呆然とする瑠那に
燦護は思ってもみなかった提案を囁いた。

「……交換条件しないか?」