「そういえば、
あんた名前は?」

青年は思い出したように尋ねた。

「宇佐美 瑠那。
あなたは?」

「燦護。」

「えっ?」


瑠那は燦護の名前に思わず驚きの声を上げた。
そんな瑠奈に燦護は
怪訝そうな顔を浮かべた。

「なんだよ?」


「いやっ…もっと外国人っぽいカタカナの名前だと思いました。」

「はぁ?!どんなだよ」

「トムとかボブとか」

「それは、西の国、ブロッサム王国の方だろ
てか、トムとボブって」


燦護は半眼になって呆れ顔で突っ込む


「…ブロッサム王国…って」

瑠那は、
燦護の言葉を聞き、
自分のありえない予測が当たったことを確信した。



「どうした?」

「…実はー。」
突然の瑠奈の様子に
キョトンとする燦護に
瑠那はここに来るまでの経緯を話した。