しばらくすると、
チャンスは訪れた。


「たっく、あの女の子どこ行きやがった。
手間かけさせやがって」


ふらりと盗賊の一人が来たのだ。

心臓がバクバクし、
足が震えてきた。

しっかりしなさい!チャンスは一度。

瑠那は頭の中で自分を叱咤し、
機会をうかがった。