仕事を減らしてやりたい、ってのは本心から出た言葉で。
休んで欲しいと俺以外も思っているからこそのこの状況だと思う。
でも、綿にはこれ以上の仕事がまだまだあるわけで。
この案件を早く終わらせたところで、次の仕事をするのが早まるだけ。
つまりは俺達の自己満足のため。
「明恋さん、言い出しっぺなのにサボんないでくださいよ」
怪訝そうに顔を顰めた紫苑は、控えめだけどキレていた。
「あ、わり」
しっかりしてくださいよ、と注意を受けてしまった。
まさか紫苑に言われるとは…
同い年ではあるんだけど。
いつの間にか戻ってきていたけど、何故にこうも機嫌が悪いんだ。
タイミングが悪すぎる…