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さっきよりは賑わいをみせる部屋。



「奈波さんってそーちょーのこと、好きなのかな」



当直割り当て表とにらめっこをしながら呟いた信。


真面目なだけに、考え事をしながらでも、余計なことを話す余裕があるらしい。



「さぁねー。まぁ基本あの人モテるから。ない話ではねーんじゃん?」



紫苑は考えもせずに無駄な話をしている。




そして、そんな観察をしている俺も、無駄な話を聞いている。



「明恋さんはどー思います?」


ハッとして紫苑を見ると、隠そうとせずにニヤけていた。

いやぁ、蹴っ飛ばしたい。


大体、オレの話を聞いて、なんの参考になるんだか。


ろくなことじゃないことは確かだな。



「さぁ。気になるなら本人に直接聞けば?」


「そーきましたか…」



痛いとこを突かれた、と言わんばかりに顔を顰めている。


それ以上言ってこないとこを見ると、さすがに遠慮したか、と思った。

これでも副総長だし。