「…お久しぶりです。初代」
来てしまった…中央。
周りには、目の前の人物に忠実に従うヤクザさんたちがいて
逃げられそうにないなぁ…
と諦めを覚えた。
「元気だったか、綿」
「まぁ。それはそれは元気過ぎて驚くくらいには…」
適当な返答に相手は苦笑した。
「その割に顔色が悪いみたいだが?」
無駄に鋭すぎて気持ち悪い。
その理由が自分だって気付いてくれたら少しはマシなのに。
気付いたところでこの性格は直らないだろうが。
ヘラヘラと笑っているのを見ていると、苛々が募って殴りたくなった。
ヤクザさんたちが見ているところでそんなことをするような馬鹿ではないつもりだ。
「そんなに硬くなるな。気を抜け、リラックスだよ。別に取って喰いやしない」
「はぁ」
今にでもハハハ、なんて笑い声が聞こえてきそうだ。
聞こえた瞬間ヤクザさんたちを無視して殴りりかかるだろう。
それくらい苛々している。