何が言いたいんだ、コイツ
告白だよね?告白で合ってるんだよね?
もう一度おさらいしましょうか?
コイツは今 何といった?
「あなたのことが好きでした!付き合ってました!」
こう言った。確かにこう言った
過去形かよ!!
いや、いつも通り振る予定だったけどそういう予定なくてもこれは振るわ!
「好きです!付き合ってます!
…あああわわ間違えた!」
暁はまた言い直したけどまたさらに別の方向へ
『突っ込む気すら失せたわ。
もういい。好きです付き合ってくださいって言いたいんだよね?』
奴は勢いよく首を上下に振った。
うわぁ首取れそう
まぁそのことは置いといて。
『ごめんなさい。
そういうの興味ないし、なんとなく
アンタとは付き合いたくない。』
アタシは暁が言いたいことを要約(翻訳?)して言った。
暁はとても切なげな表情を浮かべて俯いた。
「僕が三日月さんを…灯夜さんをいつか笑顔に出来たらいいのに」
え?
暁は口を動かし何かを言いかけたが、アタシには何を言っているか聞き取れなかった
『ごめ_「ていうかさっきの!!」
ごめん、もう一回言って
そう言いかけた時、暁はいきなり大声を出してアタシの言葉を遮った。
「さっきの酷くない!?
さりげなく僕とは付き合いたくないって言ったよね?でも、灯夜さんと仲良くなれたからいいや!」
暁は少し不貞腐れながら屋上のフェンスにもたれかかった
というよりも、ちゃんと気付けたんだ
さらりと毒舌はいたこと。
『うん、アンタと仲良くなったつもりはないけどね?』
アタシはそんな暁を横目で見て上を見あげて言った
「まぁこんなことで落ち込んでたらしょうがないな!
灯夜さんも僕だけに言ってる訳じゃないだろうし。」
何故かいきなり両手を広げて開き直った
夢を見ているのだろうか。幸せそうでなりより
なんていうか
無駄にポジティブだね暁さんよ。アタシは羨ましいよ
『残念ながらこのセリフを言ったのは初めてよ』
「えー!!」
真横で暁がギャーギャー言い出した
面倒くさいから無視だ無視
キーンコーン…
丁度良いところに昼休み終了のチャイムがなかった。
ありがとう、本当にありがとう。
暁は立ち上がり、
「次移動教室だ!行かなきゃか…今日はお先に失礼します!」
そう言って走り去っていくかと思った
奴はいきなり振り返りこう言い放った
「僕は絶対に諦めない!灯夜さんに相応しい男になるから!」
アタシがフッと笑って
『そう、頑張れ』
というと暁は嬉しそうに勢いよく頷いた