アタシは屋上へと向かった。
屋上の扉は鍵は掛かっているものの錆が酷く、少し強めにドアノブを回すと
ガチャガチャ…ギィィ…
不快な音を立て、容易に開いてしまう
大丈夫なのかこの学校
アタシは外を除き、様子見をした。
流石に早すぎたか…?誰もいない。
あえて15分前にきてみたのだ。
特に深い意味はない
ふぅ、と息を吐きアタシは勢いよくドアを開けた
ゴンッ!
え?
効果音おかしくない?
ドアの裏を見ると、無造作に整えられた茶髪の二重まぶたで無駄に大きい目にうっすら涙を浮かべている…
そう、暁の姿があった…
アタシはこの少年に
『少年、早く帰った方が良いよ?』
と言った
これからいじめられるかもだしね
するとこの少年、
「ぐっ、…」
何故か突然うめき声をあげた
『ぐ?』
気分が悪いのか?
「…ぐ、愚見でございますが!!!!!」
『!?』
あまりの大声にアタシは肩を上下に揺らした
「なぜ三日月様はそのように仰るのでしょうか!?」
なんでこの少年は無駄に丁寧な言葉遣いなんだ?