アタシ達のクラスは今、文化祭へ向けての準備をしている
アタシはどうせなにもしないから、この退屈な時間をただ眺めているだけだった



「文化祭実行委員を男女一名ずつ選出したいと思います。
立候補はいますか?
いなければくじ引きになりますが」

学級委員の 浦田?くんがニヤリと不敵に笑い言い放った

クラスの奴らは

「えーくじ引きー?」
「ふざけんなー」

などと文句を言っている
浦田くんはクラスの中心的存在でみんなからの信頼も厚いからクラスメートも文句を言いながら楽しそうだ。


確か実行委員は直前まで準備や打ち合わせでかなり忙しく、文化祭当日も見回りなどでかなり面倒くさい係だったはずだ

せっかくの文化祭は友達と回りたいはずだ。…アタシはあまり関係ないけど。


そっか。じゃあアタシが立候補すればいいんだ

『はい。私、実行委員やります。』

気付いた時にはそう言っていた


クラス全員が唖然。そして一斉にこちらを向いた…頼むやめてくれ。
その中で浦田くんはおかしそうに笑っている
何故だ。

そして

「皆、良かったな。くじ引きにならなそうだ。

俺、実行委員やります」

こう言った。

アタシも唖然。
あちらこちらから

「えーだったらあたしもやりたかった!」
「ショックー」

という女子の声が上がっている
なるほど。この人モテるんだ
ていうかもう何も考えられない

しばらく放心していると浦田くんが

「さっそくだけど実行委員は今日の放課後会議室に集まるから。
じゃあよろしくな、三日月。」

と笑いかけてきた。