『今日も飲みいく。』





またか。もう慣れたよ

毎晩貴方がいないの。

休みの日もデートにすら行かなくなったのも。

女物の香水の匂いがするのも…





｢…いってらっしゃい。｣

『なんかさ。言いたい事あんなら言えばいいじゃん？何その顔』

｢え…？｣

『…うぜんだよ！！！』

｢…ッ！｣




紛れもなく順は私の頬を思いっきり叩いた。

暴言なんていつもの事。

でもこの日はじめて手を出された。

はじめての行動と驚きでどうしていいか分からない

ただただ涙が出てくるだけ。





『泣いてねーでなんか言えよ、うぜんだよ！！！』





ドスッ





｢…痛い！！！｣





気づいた時には頭に感じる痛み。

あ、私今殴られたんだ…

理解するのには時間はかからなかった





｢…ご…めんなさい…｣





やっと出てきたのはこの言葉

でもこれは始まりにしかすぎなかった。

地獄の日々の始まり。

なんかした？なんで殴るの？

怖い…

この時順に抱いた想いがどんどん強くなるなんてまだ分からなかった。