人型ロボット兵器、フェアリー。
 人々は心具と呼ばれるモノにそのフェアリーを宿し必要なときに召喚する。
 心具は、その人に一番身近なものに宿すことが出来る。
 あるものは携帯のストラップにあるものは自分の影に……
 そして万桜は自分の使い魔に宿している。

「ファング!
 追いかけるわよ!」

 万桜が、そう言うよりも先に玉藻が、フェアリーを召喚していた。
 そして、すぐにテルヲのあとを追った。

「まおー
 今の光なにー?」

 そう言って万桜の影から一匹の茶虎の子猫が現れる。

「わからない。
 でも、今は早くフェアリーモードになって!」

「わかったー」

 茶虎の猫が光り輝くと紅い人型ロボットになった。
 人型ロボットの名前は、レッド・ファング。
 魔界のフェアリー機である。

 レッド・ファングが走ろうとしたとき。
 1発の銃弾が、レッド・ファングを襲う。
 レッド・ファングは、その銃弾を避ける。

「誰?」

 すると無数の白い羽根を生やしたロボットたちが現れる。

「エンジェル!
 今の攻撃は、テオスの仕業なの??」

 万桜が呟くとファングが万桜に言う。

「まお。
 アイツら、攻撃してくるみたいだよ」

「そうみたいね……」

 万桜は、そう言うと構えた。
 するとエンジェルの数が一気に増える。
 10機、20機、30機。

「増殖しているよ!」

「ニワトリがいるみたいね……
 サーチ機能を使うわよ?
 ファング!準備はいい?」

 万桜は、そう言ってファングに尋ねる。

「いいよー
 サーチ機能全開。
 検索するね」

 ファングはそう言うと目を光らせる。

「ニワトリの場所は……
 そこ!」

 万桜は、その場所に向かって銃弾を放った。