俺は、英語の歌詞なんて理解していない。

その曲が、どういう背景で作られたかも、詳しくは知らない。

だけど!

この曲の美しさと優しさを感じている。

「例え…悲しい曲でも!俺は幸せにしてみせる」


何か…おかしな口調になったけど、言いたいことはそうだ。

驚いた片桐が、目を丸くして、俺を見ていた。

そして、しばらくしてからふきだした。

「何か…曲にプロポーズしてるみたいね」

「え」

「アハハハ」

お腹を抱えて、笑う彼女。

「な、何だよ」

俺はあまりに笑うものだから、顔を真っ赤にした。