・・・
「オラ、オラ!」
「も、もうその辺で勘弁してあげては」

「てめえが俺に頼んだだろう!こいつを痛めつけろってな」

・・いてえ
初体験だな

鎖で手足縛られ
蹴りだの突きだの

初体験バージン奪われましたってか

このマッチョマンに・・くそ

「オラ、オラ!へっ、オラ!まだ殴り足りねえぞ!


大河君よ!」

「やめてくれ!殴るなら僕を!」

「黙ってな坊や!まだしばき足りねえ!いくらしばいても足りねえんだ、こいつ。不思議だ」

「お願いします、木村さん!俺が復讐頼んだのが間違いでした!このとうりです!だからその大河とかいうやつもその純っていうガキも、もう解放してあげてください!これ以上やったら死んじまいます、そいつ!」

・・そうか
こいつ、いつの日かの

純をリンチしてた

俺達が出会ったあのときの

「かわいい後輩いたぶられてよう、黙ってられるか?え?オラ!黙ってられるかよ、オラ!」

「悪かった、俺を勘弁してくれ。木村さん・・このひとに頼んだのが間違いだったんだ!許せ」

「なにガキと話してる?」

「いえ・・・」

「てめえとてめえの仲間がこの純ってえのを盾にとって、こいつをこの廃工場まで連れてきたんだろ?てめえも仲間みたく帰っていいぞ、もう」

「いや、あいつらは・・これ以上関わりたくないって、ビビって」

「ああ、うるせ!こいつは俺が教育しとくから帰れよ。俺の言うこと聞けんのか?」

「・・わかりました」
「それでいい!」


「へへへ待たせたな、大河君。続きをたのしもうぜ」

バンバンバン

続けざまに銃声が鳴り響く

「おい!どうした!なんだ、なにごと・・」

「紫藤君から離れてもらおうか?」

銃が木村のこめかみにサッと向けられる

「いつの間に・・」

「俺ひとりじゃないぞ」

木村の手下はすでに事切れてる

周りは厳めしい顔をした
男達が包囲してた

そのうちのひとりの男が純に近づく

「父さん・・・」

「待たせたな、純」