「親殺し・・」

ぼくは谷沢純

今日奇妙で楽しい友人ができた

親殺しで刑務所に入ってた
紫藤大河君だ

年は19
僕より4つ上だ
僕と同じ年頃に
二件の殺人容疑で捕まったらしい

少年刑務所をわずか四年ででてこれたのは
本人が出頭し
捜査に全面協力したこと
ギャングの家庭に生まれ育つという
ある程度の同情と酌量の余地があったことが影響したと彼は言う

しかし彼の素行の悪さは生まれつきで
よくこの年まで刑務所の世話にならなかったなと刑務官に言われたらしい

僕は彼が殺人犯だろうが関係ない
彼は僕の一番の友人だ!
なによりいたぶられてた僕を彼は救った

こんなことはじめてなんだ
友人ができたのも
他人からここまで親切にされたことも・・

ガチャ

「ただいま」