ちょっと――


うそでしょ……??



『嵐っ!!!!!!』



嵐の元へ駆け寄ろうとすると、男達があたしの前に立ち塞がった。



『邪魔すんなっ!!!!容赦しないよ???!!!』



「おい、どういうことだ渡(ワタル)…??俺はその小娘を連れて行方を眩ませと言ったハズだ!!」



スキンヘッドの男がこちらへ来てそう言った。



「どーも、総悟さん。まぁ見ての通りです。色々調べさせてもらいましたよ。あんた達がやってきた悪事を、ね。」

「――んだとっ???!!!」

「それに俺の本当の名前は支倉 響。案外すんなり仲間に入れて拍子抜けだったよ。」

「てめぇ――」

「あ、それからさぁ――」



スキンヘッドの男が響を殴ろうとしたが、響はそれを後ろに身を引いて避けた。



「悪いけどあんた達はここまでだ。」

「ぁあ???!!!」

「もう逃がさない。――突入開始!!!!」



響がそう叫ぶと倉庫の中にたくさんの人達が勢い良く入ってきた。



入ってきた人達は残りの不良達を圧倒し、遂には全員捕まえて手首を縄で縛った。



『へ…何これ…??』



菜子も樹里も、輝明達でさえ状況が飲み込めずに呆然としていた。



倒れた嵐はその人達によってすぐに病院に運ばれていった。



菜子達もそれに付き添い、病院のロビーで嵐の無事をただただ願った。