…みんながこの倉庫の中で闘ってるんだ。
菜子、響、樹里は輝明達のいる倉庫の前に辿り着いた。
「あいつ等は大人数だから気を付けてね。でも逆に言えば数は多いけど一人一人はそんなに強くない。」
『いつも通りやれば平気ってことか。』
「いつもって……菜子、君一体何者なの??」
「響さん知らないんですか??菜子は叶道場の――」
「嵐――――!!!!!!」
え………??
倉庫から諒の叫び声が聞こえ、あたし達は倉庫の方を見る。。
「前橋の声…??嵐くんがどうかした――って、ちょっ、菜子っ??!!待ってよ!!!!」
あたしは反射的に倉庫の中に向かって駆け出した。
ねぇ、諒。
嵐が、どうしたの…?!
―――バンッ!!!!―――
勢い良く扉を開け、見えた光景。
一旦手を止めてこちらを見るたくさんの男達。
その中心には輝さんと弘さんと諒。
…嵐は―――
――そして、あたしは見てしまった。
諒の足元で頭から血を流して倒れている嵐の姿を――…。