くっ……

あのどS鬼畜野郎め…!!

人の気も知らないで!!!!


あたしは輝さんからの返信を見て携帯を閉じる。



「菜子、行くよ!!早くしないと待ち合わせ遅れちゃう!!!!」

『えー??まだ早くない??』

「何あんたそんなに早く歩く自信あるの??」

『早くも何も普通に歩けば余裕で間に合うっしょ??』

「菜子、忘れてない??」

『何を??』

「浴衣には、あれ。」












忘れてましたとも。

それを見るまでは。























『ぎゃあぁぁぁっ!!!!下駄?!えっ下駄っ??!!あたしの靴はいずこぉぉっ???!!!』

「どこの誰が浴衣に運動靴なんか履くかっ!!!!!!」





MYシューズの代わりに置かれてたのは紛れもなく下駄だった。













果たして神社に辿り着けるのだろうか……。





「はいっさっさと履いて行くよ!!!!」



あたしに巾着を押し付けつつ、樹里はあたしを急かす。



うぅっ…


あんまりだぁ〜…。



こんなことなら来るんじゃなかった…。





そう思いつつ、あたしはよたよたしながら樹里の後を必死に付いていった。





ちょちょっ!!!!


樹里ちょん早くね??!!