裏道万屋の事情

『こんな時間にどこ行ってたんですか??このパン買うためだけですか??』

「あ、ナオ!!そんなことより、二人は明日から手伝いしなくても良いよ。まぁアラシには手伝ってほしいとこなんだけ――」

『何か??』

「い、いや…。まぁそーゆーことだから!!!!」


逃げたなユウさん…。
まぁいっか。


『でも何でまた??』

「僕の素晴らしいアイディアで元のメンバーに仕事復帰してもらうことになったからさ!!」

『へー。そうですか。』

「その方法を聞きたいかい?!」

『いえ、何か面倒なんで遠慮します。』

「そうかい聞きたいかい!!ナオは全く以て好奇心旺盛だねっ!!」


ぅぉおーいっ!!!!
ちょっと待てい人の話を聞けやコラっ!!!!

遠慮するっつってんだろがぁ〜〜!!!!!!


「パンをたくさん買い込んどいたから三食パンも可能だと言ったらあっさりOKしてくれたのだよ。あぁ、僕は何て優れた思考力を持って生まれたのだろう!!このままではみんなに憧れられてしまうねっ!!!!」


単純……。
この店の人達はマジで単純過ぎるってば……。





そして何より――



『単純』という悪の根源は間違いなくこいつだっ―――!!!!!!





「俺等は売り上げに貢献しなきゃなんねぇから残るがな。ま、俺は別に海に興味ねぇからどーでもいいわ。」

「僕達の分も楽しんでおいでー。折角だからね!!」


輝さんと弘さんは手伝うようだ。

確かにこの二人も居た方が絶対お客さん増えるよね。
リピーターとかも来そうだし。


『じゃぁお言葉に甘えて楽しんできます!!』

「おい、ちょいと顔貸せ。」


輝さんと弘さんに手招きされるあたし。


『何です??』


輝さんに頭をポンポンとされる。


「菜子ちゃん僕達応援してるから。」

『は????』

「夏にだって春は来るもんだからな。ま、お前、頑張れ。」


意味深な発言をする二人。

いや、何を――??


嵐はというと、ユウさんとヨリさんに呼ばれて何か言われているようだ。



何考えてんだ??
この人達―――。