「ケンの言う通り!綺麗な人だわ。」

ケンのお母様は、まじまじと私を見る。

「母さん!彼女、仕事中だから!」

半ば無理矢理、ケンはお母様の腕を引く。


お母様!!

他のお客様の邪魔になってます;


ちょっと身を乗り出しすぎですから?


「すみません〜!」

アハ!
笑うしかないじゃない!


急に現れて、動揺を隠すことできない。


「あっ!ごめんなさい。
じゃ!ケン君?館内案内してくれる?」


はい?
『ケン君?』だって!


「プスッ!!」

横で加奈が思わず噴き出す。

ケンに??
案内なんて出来る訳ないじゃない?

「どこ行きたい?」

ケンはお母様に聞くけど…。