「…そう、ちゃ」
「ん?」
「…また、すきっていっても、ええの…?」
「もちろん」
「また、きすとか、ぎゅーとか、求めても、ええの…?」
「当たり前やん」
奏汰の笑った顔が好きだ。
今ふとそう思った。
笑って当たり前って言ってくれる。
そんな優しい奏汰が好きだ。
もちろん怒ってる奏汰も
泣いてる奏汰も
ぜんぶぜんぶすきだ。
やっぱり奏汰が好きだ。
わかれるなんて、
被害妄想でよかったかもしれない。
別れることが本当なら
私は今どうなってたのかな?
奏汰がいない人生なんて考えられない。
考えたくもない。
そう思いながら奏汰の腕の中で目を瞑った。
明日は仕事休みだし
土曜日だから。
奏汰と
ゆっくり……
「おやすみ、悠さん」
その声とともにおでこにキスされ、
記憶が途絶えた。