そんな桐山くんと、今こうしてお昼食べてるとか。何か変な感じ。

そういえば家も近くて、たまに時間が合えば一緒に帰ったりもする。異性の中なら、わりと交流の深い方の人だ。



もうすでに1つめのパンを食べ終えて、2つめのパンを頬張っている彼。

一体何個買ってたんだか。



「...ああいうこと、結構多いんですか?」


「えっ?」


「さっきの」



急に話しかけられて、驚いてしまう。見ていたことがばれたのかと思えば、彼はこちらを全く見ておらず、少しほっとして、返答する。



「ううん、さっきのが初めて。だからすごい怖かった」


「そうなんですか。俺も焦りました」


「なんであそこにいたの?」



そういえば。すごくいいタイミングだったけど、あんな人気の少ないところにどうして彼がいたんだろうか。


訊くと、2つめのパンを平らげて、彼は口を開く。



「あー...あそこ静かだから駿...友達と食べようってなって。そいつに先行っててって言われて行ったら、先輩がいたんです」