ある日


部屋のみんなが検査やら1日外泊やらで

部屋の中がキミとボクだけだったときのこと。


1週間くらい前に体調を崩したボクは
絶対安静を命じられていた。

一方で絶対安静を命じられていないキミは
今日もぴくりとも動かず窓の外を眺めていた。

せっかく動けるのにもったいないと
ボクは少しキミに嫉妬した。



しびれをきらしたボクは

キミに話しかけてみた。


「なんでそんな外ばっか見てんだよ」


キミはゆっくりこちらを向いた。

その顔は切なげで

なぜだかドキドキした。


『……………』


キミやっぱりなにも喋らなかった。