「ハァー…」
全然寝れねーし。
もう何回目のだろ。
あの祭り以降、ため息が止まんねーな。
まさか
また美菜に会うなんて思ってもみなかったな。
嬉しいんだか、悲しいんだか。
大人っぽくなってた美菜の顔
それでいて何も変わってない甘ったるい声
それを一瞬でかき消す自分の過去のあやまち。
ペットに横になると
考えるのはそんな事ばっかりだ。
大学生は9月も夏休み。
ってかいつの間にか学校サボってるうちに休みになってた。
勇馬は相変わらず千夏ちゃんに夢中で毎日、毎日幸せぶりを電話してくる。
本当にウザすぎ…。
俺の夏休みは
部活に行って、練習して、帰ってきて、寝る。
それの繰り返し。
そーいや、森山未菜とは部活の時に会ってるけど、あれ以来話してないな。
なんか俺、避けられてるみたいだし。
目が合えば、睨まれるし。
勝手にマネージャーになったくせにさぁー。
よくわかんねぇ奴。
まっ、別にいいんだけどさ。