「里音、オーディション受けてみようと思う」

あれから二日経ったお昼休みの屋上で、私は里音にそう話た。

でも里音は、どうしたという表情で目を瞬かせていた。

「里音?」

「あっ!うん、ごめん。いきなり言うから驚いたよ」

「ご、ごめん。でも考えてみた結果がさっきの答えだから」

「受ける覚悟を決めたのは良いことだよ。だけど、オーディション受ける以上、COSMOSについてしっかり学んでもらうわよ」

「は、はい」

や、やる気満々だね里音は。

「オーディションまで日はあるけど、油断してると落とされるからね」

「そ、そうなの?」

「オーディションは、何百人と来る人の中から、COSMOSのメンバーがそれぞれ指名して決まるの」

「えっ!そうなの!!」

てことは、その何百人という中から、たった四人しか選ばれないってことだ。