本当は、口悪くて私の事『お前』呼ばわりしてくる正宗が嫌いだけど、ちょっと考え直してもいいかも。

ただこの人は、素直になれないだけなんだ。

「つーか、お前の世間知らずさには呆れたわ、俺たちの事知らないなんて有り得ない」

訂正します。

やっぱりこいつむかつく!

「悪かったわね世間知らずで、私はアニメ派なんですよ」

「へぇ、よく居るオタクってやつか」

「お、オタクなわけないでしょ。てか、よく居ないし、居るかも知らないし!」

「あっそ」

「もう……」

普通に会話というものが、この人とはできない。

「かなめ!」

「っ?!」

涼介さんの声に、私と正宗は視線を向ける。