「何でお前がここに居るんだよ」

「それはこっちの台詞だし」

私たちの間で軽く火花が散る。

「二人って知り合いなの?」

「そ、それはですね……」

「昨日ちょっと色々あってさ、何もないから安心しろよかなめ」

正宗が先輩の名前を呼んだとき、チクリと胸が痛んだ。

「先輩の事は、ちゃんと名前で呼ぶんだ……」

何でこんな気持ちになるんだろ?

あんな奴のこと、嫌いなのに。

どうしてこんなにも、寂しい気持ちになるんだろ?

「かなめ、久しぶり」

「う、うん。涼介も」

涼介さんは、サングラスを取ると綺麗な青色の目で、先輩の顔を見つめていた。

「あれ?」

でも、涼介さんの目は変だった。

確か画像で見たときは、瞳の色は紅色だったはずだ。

カラコンでもつけてるのかな?