「何驚いてんの?休憩と言ったらその時間は休憩よ、でもその休憩時間をどう使うかは、貴方たち次第よ」

ハンナさんはそう言うと、部屋から出て行った。

「この時間をどう使うか、か……」

みんなそれぞれ考えこむ。

「……」

でも、私はーー。

「私、外の空気吸ってくるね」

「蘭?」

私は練習場を出て、あのカフェに向かった。

「正宗、居るかな?」

私は何でか、正宗に会いたかった。

理由は分からないけど、私の中に正宗に会いたいって気持ちがあった。

カフェの外から店の中をのぞいて見るけど、正宗の姿はなかった。

「やっぱり、居ないよね」

いつもここに居るとは限らないか。

私は外に出て、近くにある公園の中を歩くことにした。

「うーん、凄く気持ちいいな」

周りは、木々や草花がたくさんあった。