「正宗?」

「何でもねぇよ」

照れてるのかな?

「昨日は、悪かったな」

「えっ?」

昨日って、何のこと?

「昨日お前に、キツく当たり過ぎたところがあったから一応謝っとく」

私は驚いて目を見開いた。

だって、正宗が人に謝るところなんて初めて見たっていうか、聞いたから驚いてしまった。

でも正宗、気にしててくれたんだ。

私の中で嬉しい気持ちが込み上げてくる。

「全然大丈夫だよ、気にしてないから」

「そ、そうか?それなら良いけど」

ホッとした表情になる正宗。

「紅茶ありがと、美味しかったよ」

「別に、礼を言う程でもないだろ」

「素直にお礼言ってるんだから、受け取ってよね」

「分かったよ」

私はもう一度「ありがと」って言い、カフェから出て行った。

「……本当おかしな奴」

正宗は、封筒から紙を取り出すと、その紙を見て苦笑した。