「……はぁ」

とりあえず、喉が乾いた為、私は下の階にあるカフェへと向かった。

「本当に喉が痛い、声変じゃないかな?」

あんなに数時間歌ったの初めてだった。

普通のレッスンなら、ボイトレの方が効率が良い気がする。

「喉飴でも貰おうかな?」

カフェに入った時、私は一度立ち止まった。

「正宗だ」

昨日と同じく、正宗が机の上に紙を何枚か置いて、紅茶を飲みながら曲を考えていた。

「今日は、眼鏡かけてる」

初めて見た正宗の眼鏡姿に驚き、じっと見てしまう。

だって、眼鏡姿の正宗、カッコ良かったから。

「ん?」

私の存在に気づいたのか、正宗は私を見ると表情を歪めた。